2022.03.02「SOG presents」LIVE REPORT

 3月2日、下北沢CLUB251で「SOG  presents」が開催された。前回に引き続き、これからの下北沢を担うであろうニューカマー3組が登場した。

1組目に登場したのはWELL DONE SABOTAGE。軽快なキーボードイントロの「Age」では、Ba・いいづかが奏でるシンセベースの低音に身を任せるようにVo・五味礼一郎が身体を揺らしながら歌う。パンチのあるドラムが迫力を演出すると、感化されたように歌声がパワーを増し、1曲目から振り落とさんばかりの勢いを見せた。

 ギターのカッティングが爽快な「君はクレイジー」では〈涙隠して傷を隠して生きてる君を守るのは誰だ〉の〈誰〉を〈僕〉に変え、オーディエンスにメッセージを届ける。「New Order」に続き、前半では力強いステージを展開した。

 卒業シーズンの話題になったMCでは、いいづかが「学校の思い出が少なかったのもあって、春は寂しい季節だと思っていたんです。でも今はこうしてバンドでライブができて、居場所がある。本当にありがたいなと思います」と語る。
 すると学校のチャイムのような音が鳴り響き、「Father Time」へ。それまでのパワーが溢れるステージとは一転、シンプルな曲調で春の寂しくも前向きな気持ちを綴った。そして最後には「悲しいことばかりの世の中ですけど、そればっかり考えるんじゃなくて。俺たちにとっても大切なものは変わらずにあると思うから」と語ると、「喜びの唄」を披露した。

 2組目、LOVESは60年代ロックンロールを彷彿とさせるサウンドを展開。「Never Blue」をVo・EMATAが感情豊かな声色で歌い上げると、「今日出逢ったあなたたちに届けたい歌があります」と「LOOK BACK」へ。サビのキャッチーなリズムがふくよかな歌声とともに奏でられた。
 続く「1996」では雰囲気を一変させる。Ba・サトウのベースが牽引するイントロが迫力を醸し、EMATAがクールな歌声を披露した。


 1年前に上京し数々の仲間と出逢い、時にその売れていく姿を見送ってきたという彼ら。売れていったバンドマンの背中と自身と比べて落ち込むこともあったと振り返ると、「でも、外に大雨が降っていようが、それを晴れだと思って歩くのは僕の自由で。僕は売れるまで、勘違いを続けてバンドをやっていきたいと思います」と決意を口にした。

 そして演奏されたのは「NITRO DAY」。ふり絞るように感情的な歌声が決意の固さを思わせる。ヒートアップして終盤に向かうと、サトウとDr・Tofuが先にステージを降りる。Gt・ObikiとEMATAが向き合いながら、エピローグを描くようにしっとりとアウトロを繰り広げた。

 トリを務めたThe Naoughty Dogsは、前向きで明るいステージを作り上げた。「スタートライン」で爽やかな疾走感を演出すると、「日々」へ。サビのメロディーをなぞるギターソロが明るく弾け、Vo・RyUのはつらつとした歌声がDメロでは囁くように温かく響いた。「410」で春の出逢いや別れを歌い上げると、「君」と「僕」の関係性を描く「いつまでも」では沖縄民謡を思わせる音使いで彼らのルーツを彷彿とさせる。からっとした爽やかさで彩った「Endless Beautiful Story」では〈一歩ずつ前に進もう まだ始まったばかり〉とストレートな応援を投げかけた。
ㅤRyUのギターとBa・ちょまによるリズムが軽やかな「ウェディングソング」では、よく通るRyUの声が希望を感じさせる。幸福感に満ちたステージを繰り広げ、イベントを締めくくった。

<レポート:村上麗奈/PHOTO:北島凜音@rio_9979(WELL DONE SABOTAGE)>


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「SOG presents」
会場:東京・下北沢CLUB251
2022年3月2日(水) 出演:The Naughty Dogs/WELL DONE SABOTAGE/LOVES

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