2022.03.05「SOG presents 下北偶像音楽倶楽部」LIVE REPORT

2022年3月11日
MUSIC
15GERM Ace, 9DayzGlitchClubTokyo, Buddha TOKYO, IDOLATER, 会心ノ一撃, 少女模型

3月5日、SOGによる定期アイドルライブイベント「下北偶像音楽倶楽部」が下北沢CLUB251で開催された。

トップバッターを務めたのは15GERM Ace。「Vingin BEAT」で開始早々熱気の渦に巻き込んでいくと、「轟音爆音」ではデスボイスを使いながらさらに激しく展開。カラフルな照明で可愛らしく踊った「ヘルレカ」に続き、「21 CENTURY BOY」では各々のキャラクターが引き立つラップを混ぜながらクールにオーディエンスを煽っていく。

様々な表情を見せながら、喋りかけるような口調の序盤から爽やかなサビへと展開する「フラウ」へと続く。3人が横並びになりながら、オーディエンスと近い距離感で会場に親密な空気を作る。手拍子を求めながら盛り上がる「何千回」で明るく締めた。

会心ノ一撃は「Horse×Deer」からスタート。なめらかなフォーメーションダンスで魅了する。激しいギターロックの「シガテラ」では、目の前の道を開拓していくような力強さで歌い上げ、「jelly fish」では一転して優しく微笑みながら透明感のある歌声を披露する。ストリングスが壮大な「サーチライト」では、終盤の転調がさらにエモーショナルな雰囲気を作り上げた。囁くような歌声と力強いサビでメリハリがある感動的な演出をした「Melt」ののち、「朱」でしっとりと終わりに向かう。終盤に情熱的なギターサウンドで印象を変え、旗を掲げながら壮大なパフォーマンスを披露した。

結成3か月だというBuddha TOKYOは、洗練されたサウンドとパフォーマンスを展開する。「ニート」ではクールな歌声を披露しながら息の合った振りをみせていき、儚い歌声を披露した「you&」ではサビでテンポが早くなり疾走感を生みだす。残響が豊かなギターが軽やかなカッティングに変化した「渋谷シンドローム」では透き通るファルセットを披露。歪んだギターの音色が牽引する間奏で舞うように踊る姿が幻想的だ。ジャジーな「Hold me」を感傷的に歌い上げ、落ち着いた雰囲気を作り上げた。

IDOLATERは「消せない・・・」からスタート。明るい楽曲でありながらもサビでは切ない歌声を披露し、愛らしさと大人っぽさを両立させる。「まほうのカギを手に入れたら」では可愛らしいサビを弾むように歌い上げ、無邪気な一面も見せた。誘うような表情で披露された「Not your fault」、ディスコ調の「Swipin’Flickin’」とダンサブルな楽曲が続き、多彩なメロディーと3人の雰囲気の異なる歌声がカラフルな印象を与えながら〈夢を描くことが　ダサいはずないでしょ〉と明るく歌い上げる。「DIAMOND」でファルセットを美しく響かせ、幕を閉じた。

勢いよくステージに登場した少女模型は、フロアに向かって〈パンパンパンパン朝はパン〉と拳を突き上げる「メンタルクレイジークレイモア」からスタートし、一気に彼女たちのアバンギャルドな世界に巻き込む。「イスカンダルのターン」で激しいダンスで魅了すると「エレキの踊り」では2人で向き合い手を取りながらステップを踏む。

「ゴス・ノート」「あの手はウェポン」と展開すると、殿とののブレスが緊迫感を醸し、闇雲やみの甘い歌声から感じる脱力感と対になることで妖しげな雰囲気を作り上げる。「領域テリトリー」「ヒッタイトナンバー」と激しく展開し、デスボイスの激しさとポップなサビとのギャップを見せながら目まぐるしいステージを見せた。

イベントのトリを務めたのは、「下北偶像音楽倶楽部」の全ての回に参加している9DayzGlichClubTokyo。ピアノがエモーショナルな「The atonemenT」で感情を押さえたようなトーンと畳みかけるようなラップを披露すると、押さえていたものが一気に放出されるような迫力を醸した「空奪の夢」へ。本イベントで目にする度に著しい成長を遂げている9Dayzだが、それでも尚突き進み続けるという決意が力強く反映されているようである。キレのある振りの「BadGirlsBullet」から文字通り間髪入れずに続いた「fray」と減速知らずの激しいセットリストが展開され、各々のクールかつ情熱的な歌唱で気迫を見せる。「声は出せなくても拳は上がるでしょ？」という挑戦的な煽りから「修羅の傀儡」に続くと、落ち着いたナンバー「題名の無い不完全な夜に」でがらりと雰囲気を変え、ドラマチックな雰囲気を作り上げる。「myサイケ」で手拍子を煽りながらオーディエンスを巻き込み、嵐のように激しいステージで魅了した。