2022.5.7「SOG presents」LIVE REPORT

5月7日、下北沢CLUB251にて「SOG presents」が行われ、気鋭のガールズバンド4組が集結した。

トップバッターを務めたのは、4人組ガールズバンド、she9(@she9she9)。ドラマ『結婚できないにはワケがある。』主題歌でも話題になった彼女たちは、「トライミライ」を筆頭にキャッチーなワードセンスとなみだじゅりの爽やかな歌声、パワフルなバンドサウンドで会場を温めた。「ハイファイハハイファイ」、「チェケラダンス」ではオーディエンスとともに手を振り、息の合ったプレイを繰り広げるギターのAMIやベースのyuzuも揃ってステップを踏むなど、キャッチーな歌詞を身体で味わうよう。オーディエンスに簡単な手振りをレクチャーしつつも「手拍子したい人はしていいし、自由にしてね。みんなが楽しい空間を作っていきましょう!」という気遣いも忘れない。力強い演奏と笑顔を弾けさせたステージであった。

KAYO.(@KAYO_BAND)は浮遊感のあるサウンドにハスキーな歌声が乗る「ゆれる」でスタート。感情のにじむ雄々しさのある歌声が存在感を発揮する一方、シューゲイズを思わせる間奏でのギターサウンドが押し寄せるように圧倒する。「もう少し、あと少し。」では、Bメロでは呟くような歌声、サビでは神秘的なファルセットを響かせるなど、表情豊かな声色がオーディエンスを引き込んだ。

残響のあるギターやボーカルが幻想的な「STRAWBERRY SHORTCAKES」をはじめ、どこかドリーミーで分厚い音作りによってもたらされる迫力で圧倒したかと思うと、後半はアッパーな「WAKE UP」、「千歳ダンス」と展開し、軽やかな歌声を披露。ガラリと雰囲気を変える。「HUWL」ではボーカル・SAAYAが雄たけびをあげ、むき出しの感情を歌に乗せた。

さめざめ(@samezame_tweet)は”さめざめwithバナナとドーナッツ”としてバンドセットで登場。〈ドキドキ〉と繰り返すフレーズが印象的な、キュートでありながらどこか重い愛を描いた「きみが死ぬとき思い出す女の子になりたい」を1曲目にセレクトし、テンポを変化させながら甘い声で歌い上げる。一変「メロエロエロメロメロメロエ」ではクールな声色を見せ、アカペラでしっとりと歌いだした「生まれてきた意味なんてなくても」ではバンドインすると明るいサウンドに展開。ウルトラちぃたんによるキーボードが軽快な「ラヴ!!絶好調DEATH」では、途中に挟まれる3拍子がしとやかで可愛らしい印象をもたらした。モノローグが歌詞にある2人の生活の記憶を思わせる「26.5」など、様々な愛を歌い上げた。

ボーカル、ドラム、キーボードから成るmonomono(@monomonofficial)は、流麗なピアノから「空いっぱいの涙」でスタート。流れるようなフレーズを次々と畳みかけるジョーによるキーボード、シンプルながらキレのあるサウンドで魅了したドラマー・☆〜(ゝ。∂)、伸びやかで叙情的なボーカルのHANA。ボーカルとキーボードがともにメロディを担当するような見せ場の多様さと、3人の強度のあるサウンドがオーディエンスを圧倒する。歌メロの裏で駆け上がるキーボードや軽快なボーカルが爽やかな「イェーガーナイト」、時々挟まれる変拍子やHANAとジョー、2人のボーカルの掛け合いが見せ場の「ユメノカタチ」など、曲調のバリエーションの豊かさと3人のテクニックで魅了する。全7曲、次々と曲を畳みかけ、圧巻のうちにステージを終えた。

<レポート:村上麗奈/PHOTO:北島凜音@rio_9979


「SOG presents」
会場:東京・下北沢CLUB251
2022年5月7日(土) 出演:monomono/さめざめwithバナナとドーナッツ/she9/KAYO.

【SHIMOKITA OUTGOING】Twitterフォローお願いします!