「5月」“440 presents uchuu in the four forty”の仲間たち。今、この時、この季節を思いのまま綴ってくれます。

「母親なのに」
14歳の頃そう思っていた。 新しい彼がやってきてオンナになった母に、
母親でいてほしくて母親らしく振る舞うことを強く求めていた。

お母さんが派手髪なんておかしい。お母さんが短パンとかおかしい。
お母さんが彼氏いるとかおかしい。お母さんは家で家事をしていてほしい。
「母親なのにうちのお母さんはおかしい。」
心の中で何度も母を否定して、友達の前では笑い話にして。
母を自ら貶すことで悪く言わせないように保っていた。

でもある日、それは母のためではなく自分のためだと気づいた。
自分の見栄で自分がどう見られているかを常に気にしていて、
田舎はすぐに噂が回るから「可哀想な子」と思われるのが怖かった。

17歳の頃、「お母さんもオンナだ」と気づいた。
私の母である前に1人の女性なのだ。
私は自由に恋をしているのに、恋愛する母を許せないことに違和感を感じた。
その頃から母への嫌悪感みたいな物が徐々に薄れて母を許せるようになり、
恋愛のスペシャリスト~魔性の女~だと思うようになった。

18歳の頃、母は漁師の彼ができて北海道へ移住した。その後、数年単位でコロコロと彼が代わり、
なんやかんやあって昨年アフリカ人(セネガル人)と4度目の結婚をした。おめでとう。

私の人生は母に振り回されたと思う。
寂しがり屋で来年はどこの国の人と結婚してるか分からないし、思い立ったらすぐ行動、
地球の裏側にもすぐに行ってしまう人。引越しも何度もした。

でも、私はそんな母を愛している。

他の家族が羨ましくても、私に母はひとり。
こんな家庭だけど母は大きな愛で私を育ててくれた。
私は今年、母が私を産んだ年齢になる。
「母親なのに」と立場で人生を決めつけず、
どんな人も対等な人間であることを忘れずに生きていきたい。

今年5月12日は母の日、
どんなことがあってもいつも味方でいてくれてありがとう。
お母さんの人生が幸せであることを願います。愛してるよ!

P.S. 相方、山本ジョニーよしこの母はボディビルダーである。

ほんがひんが fei

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