2021.11.19 13.3g「SWEET SWEET SWEET」LIVE REPORT

11月19日、下北沢251で「13.3g 1st mini album “Chocolate Cigarettes”release event SWEET SWEET SWEET」が開催された。HIGH BONE MUSCLE、Grasis、高高ーtakatakaー、リフの惑星の4組が集まり、13.3gのリリースを祝福した。

トップバッターはHIGH BONE MUSCLE。パワフルな演奏と爽やかなボーカルの「テロメア」でオーディエンスをの心を掴むと、疾走感あふれる「青春」でぐいぐいと引っ張るようにステージを作り上げていく。一変して掻きまわすようなギターリフがクールなボーカルとマッチする「Catch-22」へと繋がり、バンドの深みを見せていく。全5曲、安定感のあるパフォーマンスでワンマンライブかのような熱狂を作り上げた。

続くGrasisはガールズボーカルユニット。カホとジェシカがファルセットで紡ぐハーモニーが美しい「SWANDIVE」に至るまで、80年代~90年代を彷彿とさせるサウンドを元に様々な表情の楽曲を披露する。時折挟まれるラップが、ミドルテンポ中心の柔らかなツインボーカルを引き締め、メリハリのあるステージを見せた。

三番手、高高-takataka-はどちらもアコギとボーカルを担当する2人組。ボディを叩き、爪弾き、ときに歪ませエフェクトをかけながら2人の世界を構築していく。高田の抜けのいい歌声と高瀬のふくよかなボーカルが交互に詞を紡ぐ「Ember」はボーカルの色の違いを見せ、対話するように演奏した。

強烈なドラムの音で序盤から勢いを見せつけたリフの惑星は、往年のロックへのリスペクトが伺えるリフの上に言葉を皮肉げに紡いでいく。「toxic」では度々挟まれるブレイクが緊張感を高め、叫ぶような絞るような声がより感情をかたどる。バンドの強い音に囲まれながらも存在感を放つ歌声が牽引する。


この日の主役、13.3gはドラムのカウントから遊び心のあるギターがキャッチーな「MONSTER」でスタート。キーボードのメロディアスなイントロを経て藤丸がファルセットを巧みに使って歌い上げる。後半に向けて強固になっていくセッションの一体感が心地よく、メンバーからは笑みが漏れた。

「恋愛進化論」ではラップを組み込んだボーカルに太いベースとタイトなハットが加わり、安定感のあるグルーヴを生みだす。ドラムパッドの音色が存在感を醸す「Smoky」はBメロでヒートアップ。楽曲に没入した自由なボーカルをバンドの演奏力で支えるバランス感でオーディエンスを楽しませた。回想するような懐かしさを感じる「Smoky」から間髪入れずに披露されたダンスチューン「Inside Out」では一転して明るく堂々たるパフォーマンスを見せる。楽曲によって人が変わるような歌い方と振舞いを見せる藤丸だが、それが不自然ではなく楽曲と親密に噛み合っているのが面白い。バンドも音に身をゆだねるように演奏し、見ているこちらの気分も踊る。

切ない歌詞でありながらもミドルバラードの曲調が希望を感じさせる「ベイビーブルー」で一旦ステージを降りると、アンコールでは「HERO」を演奏。張り上げる藤丸の声にバンドサウンドが絡み、走り抜けるように音を鳴らし切った

ポップスを中心に幅広いアプローチの楽曲が溢れたこの日。それぞれのやり方で鳴らす音楽への熱や思いが交錯する夜だった。

<レポート:村上麗奈/PHOTO(13.3g):オカベメイ(@chanmei_camera)>


「13.3g 1st mini album “Chocolate Cigarettes”release event SWEET SWEET SWEET」

会場:東京・下北沢CLUB251

2021年11月19日(金) 出演:13.3g/高高 -takataka-/HIGH BONE MUSCLE/Grasis/リフの惑星


オフィシャルサイト:https://13-3g.com/

Twitter:https://twitter.com/13_3g_official

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