「時計塔」
昨年末、私が敬愛するバンドの一つであるGalileo Galileiが復活することを発表した。心が震える、とはああいった瞬間のことを言うのだろう。
オリジナルメンバーとはいかなかったが、一度はガリレオを去ったGt.岩井さんが戻ってきたり、Vo. &Gt.尾崎雄貴さんのソロプロジェクトwarbearやガリレオ解散後に結成されたBBHFで共に活動していたBa.岡崎さんが加入したりと、申し分ない布陣である。(オリジナルBa.さこぴがいないのはちょびっと寂しい。)
バンドマンとの会話で影響を受けたミュージシャンの話題になるとまず間違いなく名を挙げるのが彼らだった。楽曲や歌詞などクリエイティブな面はもちろん、音楽に対する思考や発信の方法、地元の友人で組んだバンドであることもまた自分にとっては憧れる要素だった。
今でも家の鍵には、彼らが解散した武道館ライブ「車輪の軸」のキーストラップをつけているし、われわれのバンド名を決める際、好きすぎて学生の頃貪るように聴いていた彼らのミニアルバム、「Baby, It’s cold outside.」を候補として提案したほどだ。余談だが、この候補と一騎討ちになり勝利したのが、私が提案したもう一つの候補「OLD BROWN OWL」である。
正直、もうガリレオの音楽は聴けないのだと思っていた。彼らが音楽を続けることはなんとなく分かっていたが、それがどういう形なのかあの時点で明かされていなかったし、少なくともGalileo Galileiという形でないことを解散で突きつけられた。
しかし、7年ぶりに彼らは戻ってきた。
バンドの解散や活動休止が悲しいことであるのは間違いない。これ以上、そのバンドの作品は生まれないしライブで音を浴びることができないのだから。
しかし、あまり悲観する必要もないのだと今は思える。ガリレオが戻ってきたことで楽観視しているつもりはない。バンドを続けることの困難と素晴らしさを身をもって知ったからだろう。
当たり前だが生きている限りバンドに内包されている〝個〟の人生は続く。メンバーそれぞれの人生を一つの生命体として共有するバンドは死を迎えるのではなく、細胞分裂するのだ。もちろん、理由によっては再結成や活動再開に至らないことはある。
メンバーが鬼籍に入ってしまったTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTは恐らくもう戻ってこないだろう。アベフトシのいないミッシェルなど全く意味をなさないと自分も思う。しかしながら、ヴォーカルを亡くすというバンド最大の危機すらも乗り越え歩みを続けるフジファブリックというバンドもいる。
人生の分岐と交差を続け、きっと今日もどこかで音楽が生まれ、絶えず鳴り続けていく。
バンドとは、そういう生命体なのだ。 そしていま、私は密かにNICO Touches the Wallsがもう一度ステージに戻ってくることを人生のハッピーサプライズとして楽しみに待っている。
OLD BROWN OWL 岩崎弘
時計塔の鐘は
時代の移り変わる音を高らかに響かせる
泣かないで
乾いた涙の跡を辿ってまた会えるから
時計塔/Galileo Galilei
OLD BROWN OWL Vo Gt岩崎弘(イワサキ ヒロシ) Gt 衣袋航平(イタイ コウヘイ) Ba 三戸部光(ミトベ ヒカル) サポート Dr 小林弥央(コバヤシ ミオ) |
Live schedule
7/14(金)下北沢CLUB251
配信Single『マッシュルームプラネット』RELEASE LIVE
【Act】 Pororoca BACKDAV Laugh giraffe!! アマアシ and more…
Op/St 18:00/18:30
【Ticket】 Adv¥2,500 Door ¥3,000
https://oldbrownowl.jimdofree.com/
https://twitter.com/OLDBROWNOWL4